注文住宅の建築には、トラブルがつきものです。当家でも複数のトラブルが発生しました。
ただトラブルが発生したからといって、その建築会社に全て原因があったわけではありません。施主も工務店任せにしなければ防ぐことができるトラブルもあります。
また建築中のトラブルは、工務店との一つのコミュニケーションでもあります。業者が全てが悪いと決め付けるのではなく、一緒に問題解決を行いながら家造りを進めるのも、面白いと思えるかもしれません。
今回は青だんごむしが、家づくり建築中に実際に発生したトラブルについてお伝えします。現在検討中の方が、建築中にしくじらないようちょっとでも参考にしていてだけたら幸いです。
- 上棟中に確認した窓の高さが違う
- 外窓のサポートハンドルが内窓と干渉
- 洗面所の扉幅の勘違い
- 提案された洗面所の可動棚の高さが低い
- リビングダイニング照明が設置できない
施工中のトラブルは他にもありますので、段階を踏んで追記していきます。
建築中に発見したトラブル
上棟初日に発見したトラブル
イシンホームでは、上棟当日に朝の儀という施主を対象とした上棟イベントがあるため、もちろん青だんごむしも参加しました。イベント後に上棟作業を行っていきますが、お昼前になって状態を確認すると異変に気付きます。
上棟中に確認した窓の高さが違う問題
上棟であってはいけないトラブルとは、窓の高さです。
本来、主寝室と北側居室の後側の窓の高さが床から下の窓枠まで180センチ必要なのですが、なんと130センチだったのです。外から見てもすぐに気付きました。
一見すると景色が眺める普通の高さに見えるのですが、明かり取り用の窓なのでこれでは都合が悪いのです。
これをすぐ現場監督に伝えたところ、また確認してから直しますということで対応されましたが、現場監督にこのような原因になった理由を質問すると、「プレカット加工する担当者も人間ですから寸法を間違えることもありますよ」って言われて唖然としました。
更に「普通はこれくらいの高さ(130センチ)位の窓が多いから加工担当者は勘違いしたんでしょう」って言われて更に唖然とすることに。
イシンホームのプレカット工場では加工前・加工後の寸法確認は行われないのか?
現場へ搬入してから大工さんは組み立てる時に図面をみて寸法の確認は行わないのか?
窓の高さを修復
2020年8月5日に窓の高さを修復していただきました。
仕事の合間に、午後から現場入りして直接、棟梁の大工さんに修復方法について聞いてみました。上棟時に窓枠が柱の窪みにしっかりはめ込まれているために、赤丸のところをバールで強引に引き抜いたそうなのです。コレを聞いて悲しくなってしまいました。修復してもらえるけど家を傷つけられた感じです。窓枠の上下に施工された気密パネルも釘を外さないといけないわけだから虚しく辛いです。大工さんもきっと同じ気持ちだと思います・・・
青だんごむし家は気密測定も予定していますが、もう残念な結果を想像してしまいました。
修復前と修復後の状態
綺麗に直してくれた大工さんには感謝ですが、現場監督の言葉の対応にとても残念でした。(勿論プレカット工場の加工担当者からの謝罪もありません)
窓サッシ取り付け前の確認トラブル
先日の窓の高さの不祥事があってから、疑問に思うことがあればすぐ工務店へ連絡するようになりました。
イシンホームの掃き出し窓ではサポートハンドル付が標準仕様となっています。青だんごむし家の場合も最終の分厚い見積書に入っていました。
サポートハンドルの有無
サッシ取付の前日8月6日、工務店にとある確認を行いました。それは窓サッシにサポートハンドルが付いた場合、内窓と干渉しないか不安がよぎったためです。当家では、全ての引き違い窓に内窓を採用しています。
この辺もお勉強していなかったら何も思わずにスルーしていたと思います。
便利なサポートハンドル
工務店からの返答は、「メーカーも確認しているので大丈夫だと思いますが確認させていただきます」と連絡がありました。
そして取付当日に、工務店の方に現場に届いたサッシの写真を送ってもらったところ、なんとサポートハンドルが付いていないではないですか!!
サポートハンドルがついていない理由を工務店に訊ねると、現場監督から電話が掛かってきて、「内窓と干渉することが判明して現場の判断でサポートハンドル無しのものにさせてもらいました」と返答がありました。
更に工務店にこのタイプの施錠鍵は付けられなかったのか聞いてみたところ
鍵締めも一緒にできる戸先錠
「大きい掃き出し窓については、上の戸先錠だと操作性が悪いため従来のクレセント錠になります」 と返答があって、またまた愕然としてしまいました。
愕然してしまう理由として、サポートハンドル付き仕様 も 戸先錠仕様 も施錠鍵が取手付近にあるため、内窓を全開にしなくても開口することができます。
クレセント錠の場合、取っ手から全体の中心部分にあるため、内窓を全開に開かないと外窓の鍵を操作できないわけです。これがとても不便なのです。
結局このままの物を取り付けることになってしまったのですが、見積り書と現物が違うものに変更されるのなら、事前に確認連絡してほしかったです。何でもかんでも施主の確認無しに現場の判断だけで進行しないでいただきたいです。
洗面所の扉幅トラブル
9月5日に工務店で内装の打ち合わせがありました。そして打ち合わせの終わりが近づいてきた時に現場監督から深刻そうな顔で、「明日、現場でご相談があります」というので翌日お話を聞いてみると・・・・・
ドアの横幅が60センチになるかもしれない相談
洗面所出入り口付近で相談
リビングから洗面所の出入り口の幅が60センチになるかもしれません
え? そうですか、まぁ、分かりました!
この時の現場では特に気にならなかったのですが、入居後に導入を予定しているドラム洗濯機のことがあったので、現場打ち合わせが終わったあとに、導入できるかを念のため色々とインターネットで調べてみました。
予定しているパナソニック製のドラム洗濯機の幅が丁度60センチ位だったので、入りそうかなと思ったのですが、実際は60センチ幅のドアからの搬入が難しいという先人達の記事をみて、緊急事態になってしまいました。新築なのにドラム洗濯機が搬入できないとかありあえない!!
時間があまり無く、当日の夜間にもう一度現場へ足を運んで、メジャーで寸法を確認することになってしまいました。
ドア幅の変更を希望
工務店にドラム洗濯機の搬入ができるよう、ドア幅を65に変更出来ないかLINEで聞いてみました。またドアを格納する壁の幅が短いように見えたので、2枚扉タイプを提案してみました。
洗面所の扉ですが、ドラム洗濯機が入れられるようにドア幅を65センチに変更できませんか?
またこちらの提案で、2枚引戸であれば開口を広くできそうです。
昨日青だんごむしさんと別れてから2枚引戸も考えました。サイズ等メーカーに確認してますので、少しお待ちください。
しばらくして・・・
洗面室の引戸有効寸法です。
有効寸法は68センチになります。
引き戸幅は設計当初から68センチでしょうか?
はい、洗面室に関してはホールからリビングへの引戸より1つ幅の小さい引戸となってます。ホールからリビング引戸はこちらのサイズになります。
有効寸法777になります。
設計時から洗面所の引き戸幅が68センチなのに、昨日60センチ位とご説明されたのはどうしてでしょうか?
昨日はハッキリとした寸法が分からなかったので60センチ位とお伝えさせて頂きました。本日確認させていただいた次第です。2枚引戸にしますか?又はそのまま引戸で良いですか?
昨日は中途半端な返答ですみませんでした。
こんな感じのやりとりで、こちら側が洗濯機の搬入が出来ないということで緊急事態でしたが、結局は現場監督さんがきちんと確認していないまま、適当な寸法を深刻そうな顔で相談されたので時間の無駄でした。
洗面台右側コンセントについて言及
これで解決したわけでなく、私が現場で測定した寸法を設計図面と照らし合わせて下図を作り工務店へ問い詰めてみました。2020年9月8日の出来事です。
※下図は私が現場測定した寸法に対して扉カタログに載っているコレではないかという扉のサイズを赤枠で印を付けました。設計当初からドア幅は68センチと言うけど、実際の寸法と図面と照らし合わせたら55センチ幅でした。
- 図面のドア枠寸法が1220mm680mm
- 幅の扉をつけるには1460mmの枠が必要
- 1460mm枠なら希望した位置にコンセントが付けられない
現場監督の言うとおり68センチだと①になり、洗面台横にコンセントがつけられないように見えるのですがどうでしょうか?
その後・・・・ 現場監督から電話が! (向こうの都合の悪いときはいつも電話のような気がする)
電話の内容を簡潔にまとめると・・・
・設計図で洗面所の引戸部分の寸法が間違っていました
・ドア枠が1450になるのでコンセントはつけられない
この工務店は、自社の設計士さんが居ないので、協力の設計士さんに外注で出しています。本来なら仕上がった設計図面を工務店側でしっかりする必要がありますが、当家の場合は確認がされていないまま、間違った寸法の図面のままで家造り計画は進められていました。
今回の問題で、洗面台の右側に設置できるはずのコンセントが間違った図面のせいでつけられないのは本当ツライです。
このトラブルが解決したあと、青だんごむしから現場監督にこのようにお叱りさせていただきました。
・設計図面に不具合があったら事前に教えてほしい
・建築士として曖昧な返事はしないでほしい
・既に扉幅に問題があると分かっていたのなら、設計図面を見ながら施主に間違えた箇所と改善策を説明してほしかった
洗面所のドア幅トラブルで、最終的に変更したところはこのようになりました。
これから建築を始める方にお伝えしたいこと
洗面所の可動棚の高さ位置トラブル
2.5帖の洗面所には収納棚を設置する予定になっていて、工務店からイメージ設置図が送られてきました。9月11日のことです。
収納棚の高さサイズに違和感
青だんごむしの身長が175センチということもあり、棚の高さに違和感がありました。
これみて思ったことが、棚の高さが低い!!!
寸法を観てみると棚の高さが140センチなのです。
棚の上に分電盤や蓄電池のゲートウェイが設置されるとはいえ、もうちょっと高く出来るのではないかと工務店に160センチ~170センチの要望を出しました。
妻の身長も160センチなので、ちょっと低いかな~
可動棚の高さを変更
9月15日に工務店から、棚の高さを最大160センチまで可能という連絡があり、これで既製品の棚を手配していただきました。
既製品は、ウッドワンのエラボ収納です。
要望どおりになってよかったですが、最初の提案通りのサイズだったならきっと収納量が少なくて、見た目ダサイ収納になっていたと思います。
リビング・ダイニング照明が設置不可トラブル
当初の標準照明計画ではダウンライト照明で、主寝室と北部屋はシーリングライトでした。
私たちはリビングに機能的シーリングライトを設置したかったので、問題なく勾配天井に設置できるか工務店に確認してみました。
リビング・ダイニングのシーリングライト取付できない問題
当家では、パナソニック製の多機能シーリング照明を採用する予定です。しかし勾配天井ならではの難点がありました。
工務店からの回答では
1.勾配天井に対応している照明を選んでくれたら設置できます。
2.勾配天井に対応していない照明の場合は、勾配天井用の取り付けアダプタを使用すれば設置できます。
と返答を頂きました。
リビングの勾配天井に取り付けるシーリング照明を、パナソニックのサウンドスピーカー搭載のもので予定していました。
工務店にこの照明を設置したいと連絡したところ、
青だんごむし様のお家は、2.5寸(約14度)の勾配なので現状の位置で、シーリングライトの取り付けはできます。天井が高くなるので、対応帖数を標準より2つ上のサイズをオススメします。
このようにお返事を頂いて安心しておりました。
ところが・・・!
希望の照明が取り付けられない
2020年10月2日のことです。
工務店から電話があって話を聞いてみると・・・
・希望している照明が勾配天井に対応していなかった
・希望している照明の重量が重くて勾配専用金具を使用したとしても耐えられず危険
・対策として照明の位置だけ天井をフラットにする方向で進めます
このような連絡がありました。
この時、取付する連結部分だけがフラットになるのかなと思っていたのですが・・・
照明設置部分を施工
2020年10月10日に、勾配天井に対応した施工を行っていただきましたが、勾配天井のスラッとしたデザインがなくなり、何だか圧迫感も感じて不細工になってしまいました。
最善の対策とはいえ、自分のイメージから離れてしまって悲しくなってしまいました。
最善の対策であるフラット天井
こちらで確認した雑な施工
自分がこだわらずにダウンライトのままにしておけば、スタイリッシュな勾配天井になっていたと思います。しかし、ダウンライトにすると、標準仕様では調光機能がついてないため、明るさや光り方の調整ができないので不便だったと思います。
ポストと宅配ボックスの設置場所トラブル
元々当家では、イシンオリジナルのカーポート(費用は150万円)に表札やポストを設置する予定でしたが、予算オーバーでカーポートの設置できなくなってしまいました。このため、玄関ドア付近にポストを設置する事になりました。
イシンホームオリジナルカーポート
問題になったのが、設置場所
宅配ボックスがパナソニックの製品だったので、同メーカーのアーキフレームFタイプを使用すれば、ポストも宅配ボックスも一箇所に収める事ができます。
理想としていた配置場所
問題になった事は2つあります。
・宅配ボックスが階段に干渉する
・宅配ボックスを設置時のアーキフレームの強度
詳細は別記事で書いているので、こちらをご確認ください。
契約後に水廻り等をグレードアップしたために発生した予算オーバー。オーバーさえなければイシンオリジナルカーポートを設置できました。
入居後に発生したトラブル
ゴメンナサイ、編集中です。後日更新いたします。
換気システム本体のメンテナンスができない問題
基礎と土台の隙間の断熱施工ミス
まとめ
今回ご紹介した6つのトラブルは、全て自分が早期に見つければ解決することができる問題です。契約前には、”全て私たちにお任せください”と発言されるハウスメーカー・工務店がありますが、そんなことはありません。
建築会社を信頼することは、とても大切なことですが、自分で再確認することも大事なことです。数千万円の買い物でもあるので、ちょっとでも施工ミスや相手の失敗を減らすために施主自身の行動も大切です。
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