せやま基準「ちょうどいい塩梅の家づくり」はイシンホームでも出来る

現在せやま印工務店で家を検討しているけど、建築予定地域が対象外で建築が難しい」という方に、イシンホームでも「ちょうど良い塩梅の家」が建てられることをお伝えしていきます。

 この記事では瀬山さんの経歴を参考に、「せやま印工務店」の対象外地域の方々に「イシンホームでも検討する価値があるよ」ということを情報共有させていただきます。

この記事で分かること
  • イシンホームの基本情報
  • せやま印プロジェクトを始める前の瀬山さんの経歴
  • イシンホームでも条件をクリアすれば、せやま印工務店同等の家が建てられる
  • イシンホームと「せやま基準」の比較
  • イシンホームとせやま印工務店の価格を比較
  • せやま印工務店プロジェクトを開始して1年11ヶ月経っても69%までしか制覇できていない理由

この記事を見ていただければ、必ずせやま印工務店にこだわらなくても良い事が分かります。

最初に結論をお伝えします

せやま基準とはイシンホーム標準仕様+瀬山氏が要望した断熱気密性を合わせたものです。

過去にイシンホームでお勤めされていた瀬山氏が「せやま印工務店」を立ち上げるキッカケになった事が、イシンホームと提携している業者の建築施工レベルが低いから。
イシンホームのフランチャイズ工務店&施工業者が、しっかりと施工してくれたら、せやま基準の推奨設備で住宅が建てられます。

(家づくりのお勉強を行った施主が、積極的に工務店や職人さんと連携すれば大丈夫)

目次

イシンホームとは

 全国ではまだまだ知られていない中堅ハウスメーカーですが、大手ハウスメーカーには絶対に真似できない設備と魅力がたくさん詰まった住宅会社です。

「イシンホーム」はブランド名

 イシンホームとはブランド名で、正式名称はイシン住宅研究所になります。岡山県津山市に本社があり、直営店で5店舗、全国に180店舗(2022年9月現在)のフランチャイズ工務店を展開されています。

イシン住宅研究所の歴史(1990年~2013年)は、イシンホーム 常滑店の記事をご確認ください。

イシンホーム最新の家づくりは光熱費0円住宅

 岡山県岡山市にある西日本放送で、2022年9月18日にイシン住宅研究所を取り上げた番組が放送されました。

 この番組にはイシン住宅研究所の代表取締役社長 石原宏明氏が直々に出演されていて、イシンホームが目指す最新の家作りについて解説されています。瀬山氏が絶賛の、マキシオン製の太陽光パネルやテスラ製の蓄電池を標準仕様にしている光熱費ゼロ住宅を、石原氏が自信をもってお話されています。

番組名:西日本放送「ルック ~地域発・輝くビジネス~・イシン住宅研究所」

光熱費0円住宅の商品ページ

2022年に登場した商品の「X-ZEGA」も2023年の「Zシリーズ」も、標準仕様に大した差はありません。

2022年度の商品「電気の自給自足 未来ゼロエネ住宅 X-ZEGAシリーズ」

2023年度の最新商品「太陽の恵みで老後まで安心に暮らす家 Zシリーズ」

 当サイト運営者の住宅は、今現在のイシンホームで販売されている住宅の断熱気密性能には劣りますが、設置した太陽光パネルや蓄電池は同じものを使用しています。光熱費0円の実績は以下にまとめています。

せやま印工務店とは

せやま印工務店プロジェクト

 2019年に設立した家づくりプロジェクトです。瀬山氏が掲げる「家なんかにお金をかけるな!でも質は担保しろ!」&「ちょうどいい塩梅の家づくり」通称せやま基準を基本として、建物性能が80点の家を30坪2,000万円以内(2022年現在は2,150万円[税込で2,365万円])で建てられる住宅づくりを行っています。

プロジェクトを運営している瀬山氏とは

 ビーイナフ株式会社代表取締役の瀬山彰さんは、「グッシン」の家づくり知識メディアの運営やYoutubeでもおなじみの「いえづくり せやま大学」の動画配信等の運営をおこなっております。2019年にはラジオのFM大阪で家づくりに関する出演もされていましたので、関西でラジオを聞かれている方であれば知っている方も多いのではないのでしょうか。

その他にYKK APのセミナー講師や近畿大学の特別講師なども携わっています。

瀬山氏が所持している主な資格

  • 教員免許
  • 宅地建物取引士
  • 2級FP技能士

 建築業界ではあったほうが良いとされる建築士の資格は所持しておりません。元々はコンサル会社でお勤めされ、その後は住宅会社で営業マンに従事しておりますが、アドバイザーとして色々と提案はできるけど、それ以外は工務店任せとなっております。

瀬山氏が起業するキッカケ

 瀬山氏がせやま印プロジェクトをスタートする前の経歴は、2013年~2019年までイシン住宅研究所に入社され、イシンホーム直営の大阪支店に在籍していました。

 過去の経歴をみると、このまま継続してイシンホームの支店長と住宅アドバイザーとしてご活躍できたはずですが、どうして起業することになったのでしょうか。

  • イシンホームの営業スタイルに不満があった
  • イシンホームの造語が受け入れられなかった
  • イシンホームと提携している業者の施工レベルが低すぎて耐えられなかった

 主にこの3点が大きく関わってくるように感じます。イシンホームにお勤めされていた事実も含め、詳しくは以下ページでまとめていますので、ご興味があれば是非一度確認してみてください。

せやま基準とイシンホームの性能比較

 イシン住宅研究所の元社員である瀬山氏が考えた「せやま基準」、イシンホームの設備との違いを見てみましょう。

 せやま基準は瀬山氏が一から考案されたものではなく、イシンホームの基本仕様に瀬山氏が希望した条件(高気密・高断熱・高耐久)をプラスされたものが基準となっています。

 2022年度からはイシンホームでも断熱性能をパワーアップしており、せやま基準と大差ありません。

 全国の他社ハウスメーカーで検討されている検討者さんが「せやま基準」と比較されていますが、実際にはイシンホームの標準仕様と比較していると言ってもおかしくありません。

せやま基準 VS イシンホーム標準仕様

イシンホームの標準仕様は赤丸で示します。青だんごむし家の仕様は青丸で示します。

データ参考元:せやま基準一覧表

瀬山氏がプロデュースする「せやま基準」は、イシンホームの標準仕様をベースにしているため、設備だけでいえばほとんどイシンホームと差がありません。

普通は説明されない細かい部分は仕様が違うかもしれませんが、基本的な建材はイシンホームの標準仕様と同等です。

イシンホームの3大 標準仕様
  • 換気システム ⇒ マーベックス 澄家 熱交換率90%
  • 窓サッシ ⇒ YKKAP APW330 オール樹脂サッシ 樹脂スペーサー仕様
  • 太陽光パネル ⇒ マキシオン 400W 変換効率22.6% 製品保証40年

※2022年&2023年の新商品住宅には、テスラ製の蓄電池とEV充電設備も、もれなく標準仕様として設置されます。

 イシンホームでは、家づくりに「省エネ・健康・快適」を重視した結果、2008年10月に世界No.1の建材を結集した「エコ・アイ工法」を開発しています。2009年以降の住宅には、換気システムにマーベックス社の澄家が標準仕様として採用されています。

 オール樹脂サッシも、2014年以降の住宅からは標準仕様として採用されており、2021年からは樹脂スペーサーが標準仕様となりました。

世間ではイシンホームの住宅を、ローコスト(坪単価45万円~60万円)と位置づけられていますが、実際には大手ハウスメーカーや他社のフランチャイズ店よりも建材の性能が高く、コストパフォーマンスに優れています。

 2020年度を基準に坪単価を60万円と考えた場合、2階建て30坪の建物本体を1,800万円で購入できる計算になります。

イシンホームの標準仕様(直営店を参考)

※上記サイトはX-ZEGAの標準仕様なので、蓄電池とEV設備を外したものが全商品の標準仕様となります。

 瀬山氏がオススメする太陽光発電設備のマキシオン製 太陽光パネルは、2021年まではイシンホーム(SIソーラー)とせやま印工務店でしか取り扱いしていませんが、2022年5月にメーカーのマキシオンが直接販売店募集を行ったことにより、5月28日から一般の後付販売施工会社でもお取り扱いができるようになりました。

イシンホームの断熱&気密性能

 イシンホームでは、2021年4月までの住宅は断熱材の基本仕様が壁・屋根断熱ともに厚さが80mmでしたが、2021年4月に国の省エネ性能の説明義務化により、2021年5月以降の住宅に対して断熱性能が改善されました。

 2021年5月以降の住宅には、屋根断熱に200mmの断熱材が使用されており、2022年5月以降の住宅では更に屋根と壁の断熱材が若干厚くなっています。

イシンホームが発行している冊子の1ページ 2022年度版

イシンホームが発行している冊子を観てみたい方は、公式サイトから資料請求してみてくださいね。

気密・断熱にこだわりのあるイシンホームフランチャイズ工務店

 イシンホームは正式な気密性能を表記していないので、不安な項目のひとつでもあります。イシンホームが2021年に発行された冊子の1冊にはC値=0.5にできると記載されていますが、全てのフランチャイズ工務店への普及はまだまだです。

 しかしフランチャイズ工務店の中には、既に施主目線に寄り添うように気密断熱にこだわっている工務店もあります。(私が建てた工務店ではこだわりがないようで、契約後に気密性能の相談と気密測定のお願いをした経緯もあって中途半端な気密性能(1回目 C値=0.69 2回目 C値=1.0)の住宅になってしまいました)

イシンホーム徳島北店(徳島県)

 こちらの店舗では、パッシブハウスを得意とした住宅づくりを展開されています。パッシブハウス×イシンホームなので、イシンホームの資材を使いながら気密・断熱性能の高いHEAT20 G2/G3グレードの住宅を建てる事ができます。2018年頃の住宅からはC値を全棟で実施されているようで、C値=0.1~0.3くらいの住宅が多いです。

※ギャラリー内の住宅画像をクリックすると、住宅の断熱性能と気密測定結果を確認できます。

イシンホーム 吉岡店 (群馬県)

 こちらの店舗は、施主さんの強いこだわりで高断熱気密性能「HEAT20 G3」を目指した住宅になります。窓は全てトリプルガラスです。イシンホームの設備を使いながら、断熱性能Ua値0.23、気密性能C値0.2を達成されています。

 またこちらのお宅は、当ブログの太陽光発電設備(マキシオン製の太陽光パネル+テスラ製の蓄電池)と同等容量のものが設置されており、2022年6月の買電が1kWと電気の自給自足も達成されております。

イシンホーム福島南店(福島県)

 こちらの店舗では、性能基準にこだわっており気密測定は全棟で実施されています。気密性能はC値0.2~0.5を目指しており、とても丁寧な施工がされていることが分かります。

 自社の標準の装備仕様の中身が素晴らしく、通常のイシンホームではオプションとなっている設備や床下暖房の設備(冷暖エアコン付)まで標準でついてきます。

 また会社のホームページには、建物本体価格がハッキリと掲載されており、この店舗では全てコミコミ2階建ての場合は坪単価65万円(税別)で建築することができます。検討者にとっては安心できますし、30坪を1,950万円で建てられるなら、せやま印より安くてお得ではないでしょうか。

住宅4ランク比較表では、せやま性能基準の比較表ととてもよく似ています。実際にPDFを開いてみると、標準設備のほとんどがせやま基準の推奨設備と同じです。(同等の資材ではなくて全く同じ型の資材)

この店舗が建築した住宅の気密測定結果はFacebookで公開されていますので、興味があれば一度ご確認ください。

※イシンホームの標準設備は、引渡し後にすぐ入居していただけるよう、他社ではオプションになっている設備(食器棚&全室照明器具&カーテン等)も全て含まれています

 気密にこだわっている工務店はまだまだ少ないのが現状なので、検討中のFC工務店で気密性能を求める場合は必ず請負契約前に気密施工していただけるか確認するようにしてください。また気密測定は必ずお願いしましょう。○○相当ではダメです。

これができれば、せやま基準と断熱性能が同等の家が建てられます。

イシンホーム鈴鹿店(三重県)

2023年4月から、イシンホーム鈴鹿店でもオプションでC値=0.7以下保証の気密測定を実施していただけるようになりました。更に当ブログからの紹介特典で、建築中に行う1回目の気密測定費用が無料になります。

 イシンホーム鈴鹿店では、三重県鈴鹿市をはじめ、津市、四日市市、桑名市、菰野町の地域で建築が可能です。この地域でイシンホームを検討されていましたら、鈴鹿店で当ブログの事をお伝えいただければ、特典を適用させていただきます。

※紹介特典の内容は、気密測定1回分+3万円分のオプション費 or 気密測定2回分(建築中と完成時)の中から選んでいただけます

2社のメリットとデメリット

 基本性能は大体同じであることが分かりました。では2社で建てるメリットとデメリットを見てみましょう。

せやま印工務店で建てるメリット

メリット

・瀬山氏が厳しく審査した工務店で建てられる(工務店の外観が古いだけでも落とされます)
・せやまどり(せやま式間取り)
・せやま式 屋根裏エアコンの設置
・保障された断熱性能と気密性能

・紹介された工務店でしか建てられない
・紹介できる工務店が少ない
・工務店が紹介されて打ち合わせするまで使用設備が分からない
・紹介された工務店の情報を漏らしてはいけない
・打ち合わせ時には毎回しっかりアンケートを書く必要がある
・地域によって建築価格の幅が大きい
・建築中に工務店とのトラブルが発生した時は全て施主の責任

イシンホームで建てるメリット

メリット

・せやま基準の推奨設備で建てられる
・地域のFC工務店を自分で選ぶことができる
・商品のラインラップが豊富
・床下暖房の導入できる
・大容量の太陽光発電設備できる
・大容量の低価格蓄電池を設置できる
・太陽光と蓄電池をリースで契約できる
・イシンホームの施主向けイベント(上棟式・引渡し式など)に参加できる

・フランチャイズ工務店によって施工力がバラバラで極端に低い場合がある
・不要な設備をオススメしてくる場合がある
・住宅ローンの借入額が超えそうな場合に、太陽光・蓄電池設備をリースで組ませようとする場合がある

せやま印とイシンホームの建物価格

 2社の建物価格を比較してみましょう。せやま印工務店の価格は、2022年の価格で調べてみました。イシンホームは最新の価格が分からないので予想価格と、2020年に契約した当家の金額をお伝えします。

※家を建てるには、建物価格の他に付帯工事費用や申請費用が掛かります

せやま印工務店の価格

 せやま印工務店の建物価格は、2階建て30坪の場合で2,150万円と公表されています。また平屋の場合は、坪単価が+7万アップします。

 しかし勘違いされる方が多くて、実際の建物価格は2150万円+エリア調整費と寒冷地調整費が別途必要です。エリア調整費は、地域の人件費に比例されていて、寒冷地エリアは断熱性能を上げるために別途費用が掛かります。

エリア調整費(税無)対象エリア
+0円青森、岩手、秋田、山形、福島、鳥取、島根、徳島、香川、愛媛、高知、佐賀、熊本、大分、長崎、宮崎、鹿児島、沖縄
+50万円北海道、宮城、茨城、栃木、群馬、新潟、富山、石川、福井、山梨、長野、岐阜、滋賀、奈良、和歌山、岡山、山口、福岡
+100万円埼玉、千葉、静岡、愛知、三重、京都、大阪、兵庫、広島
+120万円23区以外の東京都、神奈川(横浜、川崎以外)
+150万円東京都23区、神奈川(横浜、川崎)
エリア調整費用
寒冷地調整費(税無)対象エリア
+0円関東から九州までの省エネ区分5~8地域
+50万円東北、北信越(長野、新潟など)の区分3~4地域
+100万円北海道・青森などの区分1~2地域
寒冷地調整費用

各種建材や資材の値上がりのため、2023年4月11日より基準価格の値上げが実施されることになりました。

 従来までウッドショック調整費150万円だったものが、180万円に変更されます。平屋にした場合の坪単価も、基本価格に+7万から+9万円に値上がりします。

2023年4月11日までに契約した場合
価格ベース:30坪の基本価格:2,150万円(税抜)+エリア調整(0万~150万)+寒冷地調整(0万~100万)
2023年4月11日以降に契約する場合
価格ベース:30坪の基本価格:2,180万円(税抜)+エリア調整(0万~150万)+寒冷地調整(0万~100万)

 ただしこれは、2023年4月11日以降にクルー登録を行った場合の方が対象なので、4月10日の23時59分までにクルー登録し、5月10日までに設計契約(仮契約)または請負契約を行えば旧価格が適用されます。

これを基準にまとめますと・・・

<2階建て>
2023年4月11日までの価格
30坪の基本価格:2,150万円(税抜)+エリア調整費+寒冷地仕様調整費
三重県の場合ですと、基本2,150万 +エリア調整100万 で合計2,250万円(税抜)掛かることになります。
坪単価:75万円(税抜)/82.5万円(税込)

2023年4月11日以降の価格
30坪の基本価格:2,180万円(税抜)+エリア調整費+寒冷地仕様調整費
三重県の場合ですと、基本2,180万 +エリア調整100万 で合計2,280万円(税抜)掛かります。
坪単価:76万円(税抜)/83.6万円(税込)

<平屋建て>
2023年4月11日までの価格
30坪の基本価格:2,360万円(税抜)+エリア調整費+寒冷地仕様調整費
三重県の場合ですと、基本2,360万 +エリア調整100万 で合計2,460万円(税抜)掛かることになります。
坪単価:82万円(税抜)/90万円(税込)

2023年4月11日以降の価格
30坪の基本価格:2,450万円(税抜)+エリア調整費+寒冷地仕様調整費
三重県の場合ですと、基本2,450万 +エリア調整100万 で合計2,550万円(税抜)掛かります。
坪単価:85万円(税抜)/93.5万円(税込)

価格参考元:せやま印 工務店 紹介申込ページ

 せやま基準では、建物の構造素材(柱)や耐震設備等の事については説明されていません。それは瀬山さんが大工の経験がなくて建築士の資格も所持していないため、専門的なことを説明できないのです。説明できるのは建材のところだけです。

 また水廻り設備については、大中小あるうちの小~中あたりが標準であると思います。それは建物は資産にならないと豪語しているので、断熱気密以外の部分は安価な製品が採用されている可能性があります。

青だんごむし

価格だけでみると大手ハウスメーカーと同じ価格帯になりますが、建物性能で比較すると大きく差があります。

30坪の2階建てを建てるにしても「ちょうどいい塩梅の家」は、20代30代の低所得さんには厳しいのかもしれません。

ここで勘違いしてほしくないこと

 ちょうどいい塩梅の家と聞いたら、性能がまぁまぁ良くて安価な家を思い浮かぶ方もいらっしゃるかもしれませんが、せやま印工務店で建てる家は大手ハウスメーカー並みの価格帯です。

せやま基準のちょうどいい塩梅の家 = ローコスト住宅 ではない

イシンホームの価格

当家が2020年に契約したときの価格

2020年の価格
私がイシンホーム鈴鹿店で契約した時は、27.93坪の平屋で基本仕様でOP無し建物価格が1900万円(税抜)でした。
坪単価:67.8万円(税抜)/74.8万円(税込)

詳しくは下のリンクでまとめていますので、ご興味があればご参考ください。

2023年の価格予想

2023年の予想価格
2022年4月から発売された商品プランを含め、2022年度から住宅性能(設備性能)をワンランク上げて販売しています。ウッドショックによる価格の高騰や為替の影響もあって、当ブログでお伝えする予想坪単価はこのようになります。
2階建ての坪単価:65万~75万
平屋建ての坪単価:70万~90万

※太陽光関連設備は含まず

新商品X-ZEGAの太陽光+蓄電池+EV充電設備の全てを含んだ平屋の坪単価:80万~90万
(マキシオン製太陽光14kW 300万、テスラ製蓄電池13.5kW 180万、EV設備 20万 予想)

 2019年までのイシンホームはローコスト住宅として君臨していましたが、最近のイシンホームは断熱性能の向上やコロナウイルス対策、自給自足プランの商品が登場していることにより結構コストが上がってきています。

 このため2022年からローコスト住宅を建てる事は難しくなりました。というより、もうイシンホームはローコストの住宅メーカーではありません。また公式サイトや他の比較サイトで、平均価格55万円と掲載されていますが信じてはいけません。

「せやま印工務店」が普及しないのは地域の所得が低いから

 2023年1月現在、瀬山さんがYoutubeで「北海道・東北・四国・中国地方からの応募工務店が少ない」と工務店の応募を促しています。正規のマップは公式サイトからご確認してください。

世帯所得からみて購入が難しい

 マップの真っ白な地域では、全国平均よりも世帯収入が低いです。地場工務店はこれを理解しており、せやま印での価格帯では集客が難しく家が売れないと、判断されている可能性があります。

 令和3年度の都道府県別の平均年収を調べてみたところ、全国平均は489万円となっており大阪府は4位(511万円)でした。

 比べ白い地域を確認してみると、沖縄地方の沖縄県47位(367万円)、東北地方の青森県46位(374万円)、九州地方の宮崎県45位(374万円)、東北の秋田県44位(379万円)、中国の鳥取県43位(380万円)、東北の岩手県42位(390万円)、九州の佐賀県41位(402万円)、東北の山形県40位(404万円)、九州の鹿児島県39位(405万円)、四国の高知県38位(406万円)、中国の島根県37位(407万円)などとなっており、せやま基準の2000万は大阪の方にとっては普通にお支払いできる価格であっても、世帯年収の低い地域では手が出しにくい価格と言えます。

青だんごむし

偶然にも、平均年収のワースト1位から7位までの全ての地域に「せやま印工務店」がありません。

 せやま印工務店が価格公表されている、エリア調整費は工務店側の人件費に関係しているため、収入の低い地域ではエリア調整費が+0円になっています。唯一現在せやま印工務店のある地域で、エリア調整0円で建てられる地域は山形県だけです。

 2023年2月に投稿されたYoutube動画では、クルー登録の少ないエリアを公開されていました。対象地域の平均年収と順位は以下の通りです。

クルーの少ないエリア

新潟県 西部(上越):424万円(31位)

岡山県 北部:439万円(25位)

和歌山県 南部:448万円(21位)

山形県 南東部:404万円(40位)

三重県:481万円(7位)

せやま印が普及していない地域の平均年収

 せやま印工務店は日本全国に69%まで範囲を広げていますが、まだ31%の地域で普及していません。

 上の画像を見ているとハッキリと区別できるものがあります。

 それは赤色(せやま印工務店のある)地域の多くの世帯が、全国平均年収(489万円)と同等か平均よりも高いことです。それに比べ白いところは全国平均りも低い世帯の多い地域です。

 北海道地域では大都市圏の札幌だけは年収が高いので、せやま印工務店がありますが、100キロ以上離れたエリアの稚内や釧路等では年収が著しく低いものと推測できるため、公表されている図面ではせやま印工務店が掲載されていません。

 ただ北海道は断熱の問題もあり、日本海側の氷点下20度を下回るような地域ではそもそもせやま基準の性能(地域調整費用含めても)そのものが通用しない可能性もあります。

ちなみに、イシンホームでも北海道と青森県はフランチャイズ工務店がありません。

せやま印は「関西ではちょうどいい塩梅の価格帯」でも、北海道や東北地方にお住まいの方々には高い価格帯です

地域の工務店がせやま印に登録するメリットが薄い

 工務店側目線でみると、せやま印工務店に登録できたのは良いけど、世間では工務店名が非公表なので名前が売れないという意味ではメリットがありません。
 認定工務店であることを世間に公表した上で、検討者さんが訪問された時に「せやま印にクルー登録してご紹介されてからご来店お願いします」という仕組みにすれば、工務店側からしてもメリットはあります。
 それ以前に、瀬山氏が本当に日本全国に良い工務店を広げたいのなら、わざわざ工務店名を非公開にする必要はないはずです。
 特にせやま印工務店が普及していない田舎地域の、東北や四国、九州の南側地域では、工務店同士のライバルが少ない事もあり、建築会社の名前を非公開にすると、地域コミュニケーションをとることができなくなってしまいます
 建築会社としては、それこそが一番の障害であり、登録を避ける方向なのかもしれません。古くからの地場工務店ならあとからのトラブル発生を嫌う傾向があります。
 なお申請される工務店の半数は、経営状況が不安定であることを理由に審査で落とされます。こうなると、いくら建築の施工技術が高く、担当する営業マンの知識が豊富であっても、会社の経営基盤が軟弱であれば稼ぐことのできない工務店としてレッテルが貼られてしまい「せやま印工務店」にはなれません。

まとめ

 瀬山氏の職歴がイシンホームなので、「せやま基準」ちょうどいい塩梅の建材は、イシンホームの標準性能とほぼ同じと考えても大丈夫です。

 イシンホームフランチャイズ工務店でお願いする事に不安があっても、事前に検討者がせやま大学や他の建築Youtuberさんから家づくりのお勉強をしているのであれば、施工ミスを最小限に防ぐことができます。

 せやま印のオリジナル製品「せやまどり」ですが、イシンホームが公開されている間取りと何だか雰囲気が似ている感じがします。気のせいかもしれませんが、ご興味のある方は一度比較してみてはいかがでしょうか。

 良い土地が見つかったけど、その土地がせやま印工務店の建築対象外地域だった時は、イシンホームでの検討をオススメします。販売中の土地は検討者を待ってはくれません。良い土地を購入できるなら、チャンスを逃さないようにしましょう。

イシン住宅研究所は基本的に「設備&間取りのご提案」を提供するだけなので、結局は建築計画を行う工務店の施工力とやる気次第になります。

それで良い家が建てられるかどうかが決まります。イシンホームで検討する際は自分自身でフランチャイズ工務店をしっかり見極めましょう。

今回の瀬山氏の経歴をみて、初めてイシンホームというハウスメーカーを知った方も多いのではないでしょうか

イシンホームの事をもっと理解できるサイト

 こちらのサイトをみれば、公式サイトよりも詳しくイシンホームの各種商品紹介から、このハウスメーカーの強み弱みまで、しっかりとお勉強することができます。

青だんごむし

せやま印工務店で建てたいけど対象地域に入っていないあなた!
せやま大学でお勉強しながら、イシンホームも視野にいれてみても良いのではないでしょうか。

青だんごむし

せやま印・イシンホーム以外の建築会社で検討されている場合も、まずは住宅性能を確認してから間取りの検討に進んでくださいね。

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