熱交換式冷風機 ドライクーラーVer3(ECO-5000)の使用レビュー

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青だんごむし

みなさん こんにちは
検証大好きな青だんごむしです

今回レビューを行う製品は、2025年に発売されたドライクーラーECO-5000です。

初期モデルが2022年に登場し、その後2023年にECO-4000が発売されてその後継機(3代目)にあたります。初期モデルは過去に記事にしておりますが、今回はECO-4000(Ver.2)も入手しましたので、3台使用した時の冷風性能について、サーモグラフィーを活用して比較を行います。

使用の用途次第ですが、使い方によっては電気を使わずに涼しく過ごす事ができる素晴らしい冷風機です。

最初に結論

3機種を比較した結果、

風量で選ぶならECO-4000、冷風時間を選ぶならECO-5000がオススメです

目次

ドライクーラーの仕様と基本的な使い方

ドライクーラーを最初に開発した企業は、韓国メーカーの株式会社エコスター社です。季節商材の開発を得意とする会社で、日本企業の株式会社MEDIKを通じて、Makuake経由で日本市場に上陸しました。

そして2023年にMakuake経由で発売された新モデルは、株式会社フルークフォレストが正規代理店となっています。

ドライクーラーの基本的なこと

購入後に「こんなはずではなかったのに・・・」と大失敗しないように、ドライクーラーの基本について「出来ること」と「出来ないこと」について知ってください。この商品は1.5~2.2万円くらいの価格です。

ドライクーラーと他社の冷風機との違い

ドライクーラーと従来からある冷風機の違いをご存じでしょうか。

一般的な冷風機は、フィルターに冷たい水を染み込ませてファンで風を送ることにより冷風を出しています。しかしこの方法では、気化式の加湿器と同じ仕組みなので湿気を伴う冷風で不快になることが最大のデメリットです。

これに対して、ドライクーラーは熱交換式の冷風機です。冷たい熱源が入った熱交換フィンに、外気の風を直接を当てることでフィンから湿気のない冷気が出ます。

冷える原理はエアコンと同じで、エアコンやスポットクーラーは冷媒ガスを使用してフィンを冷やすところ、ドライクーラーは冷水や氷でフィンを冷やします。

エアコンやスポットクーラーは、外気を取り込んで熱交換で冷風を作り出し、暖気は別のダクトから外部へ排出しますが、ドライクーラーは暖気を外部に排出を行わず熱源元に直接排出されるため、徐々に冷たい熱源が温かくなります。

これは冷えたお部屋に、熱湯を入れて温風を作り出す場合も同じと言えます。

湿った空気を出さないため、蒸し暑い部屋で使いたい時にはとても向いています

部屋を冷やす事はできない

ドライクーラーは部屋を冷やすだけの能力はありません。たとえ2帖の狭い空間であっても難しいです。

  • 冷風機の大きさ
  • 周辺温度
  • 熱源材料

主に3点の影響が関係していて、冷風機本体が小さい(2LのPETくらいの大きさ)ため冷却能力が低く、使用する環境の周辺温度が暑いとすぐに吹き出し温度がぬるくなります。また熱源が氷でないと、長時間の冷風が難しいことが結果としてあります。

もし部屋を冷やそうとするのであれば、冷風機を今の5倍くらい大きくして、熱源になる氷を大量に入れないと難しいのではないかと思います。

長時間の使用が難しい

長時間の使用には周辺環境と熱源になる材料で決まります。室内の涼しい場所での使用であれば、不都合なく使用できますが、暖かい環境ですと熱源の温度上昇が顕著に表れるため長い時間の使用は難しいです。

ただ消費電力は低いので、10000mA程度のモバイルバッテリーがあれば半日は稼動できます。しかし冷風温度を15度キープして長時間の使用を行う場合、大量の氷と溶けた水を捨てられる環境を準備しなければいけないので、特に室内での利用は大変です。

冷風空調設備でドライクーラーの立ち位置とは

各冷風機のメリットとデメリットをまとめました。

空調設備快適性消費電力持ち運び使用の手軽さ
エアコン×
スポットクーラー
ドライクーラー
気化式冷風機
扇風機

ドライクーラーはスポットクーラーを小型化したような感じで、熱源さえ準備できればどこにでも持ち運べる便利な空調アイテムです。

ドライクーラーの仕様

ドライクーラーの外観

本体色は2022年モデル(左側)が水色と緑色の2色、2023年モデル(真ん中)は白色の1色、2025年モデル(右側)は黒色のみのバリエーションです。

初期モデルと2代目は操作パネルの表示面に、左上の数値が「冷風吹き出し温度」右上の数値が「吸気口の温度」を表示することができ、電源ボタンを連続で押すことにより風量を小⇒中⇒大の順番に3段階で調整できます。

そして最新の3代目(2025年モデル)は、吹き出し口の温度のみ表示されるように変更されました。電源は電源ボタンを長押しすることで稼動でき、風量調整は+-で設定できるので調整しやすくなりました。

3機種の本体内部はこんな感じで左上は初期モデル、右上は2023年モデル、下は2025年モデルです。断熱性能の違いから、初期モデルと2023年以降では内部の素材がプラスチックからアルミに変更されています。

操作盤やファンが格納されている蓋部分
熱交換フィンとその周りのパーツ類

3種類のドライクーラー仕様比較

これまでに発売された3機種のドライクーラーを比較しました。

項目/仕様2022年モデル2023年モデル2025年モデル
商品名熱交換式冷風機ドライクーラードライクーラー Ver.2ドライクーラー Ver.3
型番ECO-3000ECO-4000ECO-5000
冷却方式ヒートシンクを利用した熱交換式ヒートシンクを利用した熱交換式ヒートシンクを利用した熱交換式
電源5V 1.5A USB Type-C (7.5W)5V 1.5A USB Type-C (7.5W)5V 1A USB Type-C (5W)
内臓バッテリー 5000mAh
風速最大4.9m/s(3段階)最大5.7m/s(4段階)最大5.1m/s(4段階)
重量2kg2.2kg2.7kg
冷却温度常温から-5℃~-7.7℃常温から-5℃~-7.7℃常温から-5℃~-7℃
寸法直径134mm×高さ340mm直径134mm×高さ340mm直径134mm×高さ350mm
生産国韓国韓国韓国
付属品USB Type-Cケーブル・説明書USB Type-Cケーブル・説明書USB Type-Cケーブル・説明書
カラーウォーターブルー、フォレストグリーンアイボリーブラック

ドライクーラーVer.2&Ver.3の改善点

初期モデルと、2023年モデルの大きな改善点は次の4つです。

  • 耐熱加工で冬は温風が出ます
  • 上下に風向き調整可能です
  • 3層モーターで不快音を軽減と風量増加しました
  • データ専用ケーブルでも給電できるようになった

温風については、断熱材を強化したことで対応可能になりました。そして初期モデルで不便だった、風向きの調整できない問題はフラップを搭載し上下の調整ができるようになりました。

あとは、吹き出しモーターを変えてモーター音の改善と風量がパワーアップ(5.1m/s)して、従来は充電用ケーブルしか使用することができなかった致命的な問題を、どのケーブルでも給電使用(消費電力4.9W)できるように解決されました。

詳しくは公式サイトをご確認ください。

ドライクーラーの実力を検証

まずドライクーラーはとても小さな製品です。冒頭にも解説しましたが、乾いた冷風は出ても冷却能力は低いので、狭い範囲でのスポットクーラー的な使用方法が好ましいです。

今回の実力検証では、周辺の温度によって大きく変わってくるので参考程度にご確認ください。

検証方法

室内温度25度の環境で検証を行いました。

熱交換器の中に熱源となるものを入れて蓋をしてから測定します。電源を入れて蓋をしてから1分、5分、10分、20分、30分、40分の時間でどれだけの冷風が出るのかを確認します。

氷を入れた冷風熱湯を入れた温風の2パターンで検証を行いました。

ドライクーラーの消費電力

ドライクーラーの電源は、USB-Cで供給する方式です。モバイルバッテリーによる消費電力の測定値は以下のとおりです。

最近のモバイルバッテリーは5V/1Aや5V/2Aに標準対応しているので、付属のケーブルで接続すれば問題なく稼働します。

風量ECO-3000ECO-4000ECO-5000
弱風2.55W (5.1V 0.5A)1.53W (5.1V 0.3A)1.02W (5.1V 0.2A)
中風3.06W (5.1V 0.6A)5.10W (5.1V 1.0A)1.53W (5.1V 0.3A)
強風3.57W (5.1V 0.7A)7.14W (5.1V 1.4A)1.53W (5.1V 0.3A)

※ECO-5000はバッテリーを満充電の状態で計測していますが正確な数値ではありません

初期モデルのメーカー仕様では、強風モードで4.9W(5V 1.5A)と表記がされていますが、実際には低い消費電力となっています。

コントローラー部分に、小さなファンが一つ取り付けられているだけなので、消費電力は高くありません。5V1Aもないので、古い機器のUSBに接続しても稼動してくれます。

熱源は主に氷

この製品で冷風を作り出すには、主に3つの熱源で冷風が出ます。

  • 水だけ
  • 氷水
  • 氷だけ

メーカーの取り扱い説明書では冷たい水を入れたり、ペットボトルを凍らせた氷を入れることを推奨していますが、過去のECO-3000の検証で分かったように、氷だけを直接投入する方法が一番冷えた冷風を作り出すことができます。

熱源:業務用製氷機で作った氷

業務用の製氷機で作った氷を熱交換機内部へ満タンに入れて検証を行いました。氷の温度は-4度くらいです。

そして冷風を長く吹き出すことができるように、風量は弱くしています。(風量を強くするほど冷風時間が短くなる)

稼動して1分後

稼動してすぐに吹き出し温度が下がっていることを確認できます。

本体の断熱性能の影響なのか、4000と5000の冷風温度が初期モデルより低いことが分かります。

機種吹き出し温度
ECO-30009.5
ECO-40006.9
ECO-50006.8

稼動して5分後

電源を入れて5分が経過しましたが、4000と5000は安定的に冷風が出ています。

機種吹き出し温度
ECO-300011.6
ECO-40008.2
ECO-50007.1

稼動して10分後

3機種とも同じ温度の冷風が吹き出しています。

特に4000は吹き出し口周辺も冷えています。

機種吹き出し温度
ECO-30009.5
ECO-40009.0
ECO-500010.3

稼動して15分後

15分経過しても、まだ3機種ともエアコンの吹き出し温度16度よりも低い冷風を保っています。

機種吹き出し温度
ECO-300012.9
ECO-400011.3
ECO-500010.5

稼動して25分後

25分が経過しても、安定して冷風が出ております。

時間が経つにつれ、全体の表面温度も下がっています。

機種吹き出し温度
ECO-300013.0
ECO-400011.8
ECO-500011.9

稼動して30分後

熱源が格納されている部分が暖かくなっているので、氷は全て解けきった状態です。

30分が経過すると、急に冷風温度が上がってきました。

機種吹き出し温度
ECO-300015.6
ECO-400014.5
ECO-500014.8

稼動して40分後

機種吹き出し温度
ECO-300016.4
ECO-400015.2
ECO-500015.6

40分経過後の熱源格納部の温度

熱交換フィン内部の水温です。

機種内部水温
ECO-3000
ECO-4000
ECO-5000

熱源:電気ポットの熱湯(100度)

ドライクーラーは初期モデルは熱湯に未対応ですが、Ver.2とVer.3は110度まで対応しています。

今回は電気ポットにて沸騰したばかりのお湯を使用して、室内25度のお部屋の中で検証を行いました。

初期モデルとVer.2は吹き出し口の温度表示が45度以上でHiと表示されます

稼動して1分後

多少のセンサーズレがあるかもしれませんが、初期モデル以外は50度以上の温風が出ています。

本体内部も温かくなっていますね。

機種吹き出し温度
ECO-300045.5
ECO-400054.8
ECO-500051.9

稼動して5分後

5分経過で、初期モデルを除いて55度以上の温風を確認しました。

4000の吹き出し口付近は、断熱性能が低いのかもしれません。冷風時もそうですが、温度の影響が大きいです。

機種吹き出し温度
ECO-300049.2
ECO-400058.1
ECO-500055.9

過去に検証した初期モデルの、1点計測測定器での結果は64度の温風を計測していますが、おそらく内部のプラスチック部分かフィンの先端部分の温度と思われます。実際には50度くらいの温風と断定することができました。

稼動して10分後

初期モデルはもう温風が下がり始めています。

初期モデルは元々温風に未対応ですが、断熱性能の違いでしょうか。

機種吹き出し温度
ECO-300042.5
ECO-400051.0
ECO-500052.2

稼動して20分後

20分経過で温風がかなり下がってきました。改良を重ねた最新モデルだけは、まだ40度をキープしています。

機種吹き出し温度
ECO-300037.7
ECO-400039.8
ECO-500042.2

稼動して25分後

25分経過でだいぶ冷えてきました。でも初期モデル以外は、手をかざした時にまだ温かさを感じます。

機種吹き出し温度
ECO-300033.4
ECO-400034.7
ECO-500036.7

稼動して30分後

30分経過で実用的とはいえないところまで下がりました。

今回の検証では25度の部屋で行っているので、冬場の10度以下の環境ですと冷える速度はとても早くなります。

機種吹き出し温度
ECO-300031.2
ECO-400031.8
ECO-500034.3

検証して分かる最新モデルの良いところ

従来のドライクーラーと最新のモデルを比較したところ、能力に大きな違いを確認することができました。

まず3機種を比べた時に、やはり初期モデルは後継機種とは性能が低かったです。これから選ぶなら、2023年に発売したECO-4000か、2025年に発売したECO-5000のどれかかを選ぶことが最善です。

ECO-4000のおすすめポイント

  • 風量が多い

この製品のオススメポイントは、風量が多いことが一番のメリットです。音が若干煩いというデメリットはありますが、屋外であればそこまで気になるレベルではありません。

最新モデルと比較しても風量以外に大きく異なる点がないため、コスパの良いドライクーラーと言えます。

ECO-5000のおすすめポイント

  • バッテリー内臓
  • 断熱性能が高い

この最新モデルはバッテリー内臓なので、モバイルバッテリーを持参しなくても稼働できることが素晴らしいです。しかし充電速度は遅いので、夜間に充電して昼間に使用する方法が好ましいです。

風量については初期モデルより多く、ファンの音も初期モデルよりも控えめなので、屋内で使用する場合は特に活躍できそうです。内部の断熱性能も高いので、弱風量設定で長時間の使用に向いている機種です。

本体は全面真っ黒なので、デザイン的にも高級感はありますね。

最後に・・・

このドライクーラーは、検証のとおり氷があればジメジメしない快適な冷風を簡単に作り出すことができます。しかし快適な冷風を継続的に運用するには、氷をたくさん準備するなどの少し面倒な弱点があります。

ドライクーラーという商品名なだけに、冷風をメインとして使うことが前提でありながら、短時間であれば熱湯を入れて暖房機器としても使用できることは凄いとしか言いようがありません。

夏場であれば、氷をクーラーボックスにたくさん詰め込み、冬場は複数の水筒に熱湯をたくさん入れて快適なドライクーラーライフを送りましょう。

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