こんにちは、青だんごむしです。
今回は、停電したときに本当に蓄電池が役立つのか(太陽光発電によるオフグリッドが可能なのか)検証レビューします。テスラの蓄電池を導入してから1年半経ちますが、まだ一度も停電したことがありません。
停電したときにどうなるのかを知りたくて検証に至りました。
これからテスラの蓄電池や他社の蓄電池を検討されている方、既に導入済みの方にも本当に停電時に、電気の自給自足ができるのかどうなのか一緒に確認してみましょう。
※当記事は蓄電池の仕組みを理解されている方向けに書いています
この記事で分かること
- 停電した時に本当に蓄電池が動作するのか
- 停電時にどこまで家電が使用できるのか
- 太陽光発電と蓄電池だけで1日まるまる日常生活を継続できるのか
この記事を観ていただければ、他サイトには掲載されていないちょっとした疑問点や注意点についてもお分かりいただけます。
テスラの蓄電池に関わらず、一定の条件を満たせば他社製メーカーの蓄電池でも同じような結果になります。
検証日時と環境
検証日時と天候
検証日時:2022年9月17日0時から24時間
三重県北部の天気:曇りのち雨
再検証日時:2022年9月21日8時30分頃
三重県北部の天気:晴れ
天気予報は曇りのち雨ですが、雨が降り始めたのは深夜23時頃です。
検証する主な設備と家電製品
蓄電池:テスラ パワーウォール 13.5kWh(全負荷型)
太陽光:マキシオン 12.96kW
パワコン:デルタ 5.9kW+4.0kW (9.9kW)
インターネット:ケーブルテレビ回線
設備と家電の詳細はこちらをご確認ください
運営者の家に設置されているテスラ蓄電池は、電力供給タイプが全負荷型なので建物全体のお部屋や照明、全てのコンセント、100V&200V対応の家電を使用できます。
他に特定負荷型タイプというものがありますが、一部の部屋と照明、決められた数箇所のコンセントでしか電気を使用することができないので不便です。
小容量の蓄電池に多い方式ですが、電気の自給自足を行うなら全負荷型で決まりです!
テスラの蓄電池モニター画面を監視するためには、常にインターネットに接続が必要です。
蓄電池のデータは、常にテスラ社の専用サーバーと通信しています。家庭内ネットワークに接続されていても、停電後にインターネット通信ができないと、テスラアプリで蓄電池を監視することができません。
テスラアプリから蓄電池に接続する通信経路
テスラアプリ<> [家庭内ローカル (インターネット接続)] <> [テスラサーバー] <> 蓄電池・・・○
テスラアプリ <> [家庭内ローカル (インターネット未接続)] <> 蓄電池・・・×
インターネット回線がつながらない場合でも、ゲートウェイから直接Wi-Fi電波が飛んでいるので、これに接続することで直接蓄電池の状態をWeb上の管理画面から確認することができます。
停電時の蓄電池仕様
停電した時のテスラパワーウォール 動作パターン
メーカーのサポートページを確認すると、停電時はこのように動作します。
- 停電が発生したら自動的に電力供給が送電線から蓄電池本体に切り替わり5秒くらいで復旧
- 停電が5分以上続くとテスラアプリから通知が届く
- 停電時の連続出力は5kWまで(定格を超えなければ電化製品を何台接続しても大丈夫)
- エアコンやモーター類など瞬間的にパワーを必要とする機器を接続し過負荷状態になると電力供給が停止
- 太陽光発電で蓄電池に充電が満タンになったときは、再び充電が必要な時まで太陽光システムが停止
- 停電時の蓄電池残量が10%を下回ると、電力供給が停止しスタンバイモードに入る
検証する動作パターン
今回は1~5番までのパターン&生活する上で必要な事案について確認してみました。
太陽光発電システムと蓄電池で買電量を抑える方法は、下の記事を読んでみてください。
停電時の検証と結果
今回運営者が検証する上で一番確認したいことは、停電中に太陽光発電で蓄電池に継続して充電できるのかどうか。
これができないと、蓄電池の電気を使い切ったらそれで蓄電池が使用できなくなってしまうので、蓄電池の導入に意味が薄くなってしまいます。
それでは、1個ずつ確認してみましょう。
まずは強制的に停電させる
自然的な停電は無理なので、電柱から建物に送電されている屋外のブレーカーを切断して、停電を再現しました。
一番左側のブレーカーが送電線と接続しているものになりますので、これをオフにします。
左側のブレーカーがオフになりました。
停電前のパワコンモニターと、蓄電池モニターはこのような状態になっています。
停電発生したら自動的に復旧
まずは、停電が発生したらすぐに蓄電池から電力供給するのか確認してみました。(動画:11秒)
停電直後の玄関ポーチ照明の様子
停電直後のテスラアプリのモニター画面(再検証)
仕様に書いてあるとおり5秒程で電力が復旧しました。
7kWhを超える容量の蓄電池は、大体は自動で切り替えてくれます。7kWh以下の比較的に安価な小容量蓄電池の場合は、自動ではなく手動切り替えの必要な製品が多いです。
停電から5分以上続くとテスラアプリから通知
5分後に通知はありました(画像が保存できなかったため公開できなくてスイマセン)
停電後のモニター画面はこのようになっています。
停電後のパワコンモニターは、右上の部分が×になっており送電できない状態であることを示しています。蓄電池モニターでは、「電源系統の停電」と表示され蓄電池残量からあと何時間電力供給が可能なのか示しています。
蓄電池モニターが正常に確認できているので、当家では停電後もインターネットに接続できることを確認しました。
ただし、インターネット回線を提供している会社(ケーブルテレビ局など)が停電している場合は、インターネット通信ができない可能性があります。
停電時の太陽光発電と充電
停電時でも太陽光発電は問題なく、蓄電池への充電もできました。
ですが再検証したところ、停電時の太陽光発電には一部制限がありました。それは、太陽光に接続されているパワーコンディショナーの1台だけが稼動します。
当家では5.9kWと4.0kWタイプのパワコンが接続されていますが、停電時は5.9kWのパワコンだけ稼動していました。
パワコンの最大変換量が5.9kWなので、テスラモニターでも最大で5.8kWまで発電表示されています。(再検証時の停電前は8.0kW位の発電量でした)
パワーコンディショナーの電源は、太陽光発電からの電気で稼動するのではなく内部電源から稼動しています。内部電源とは、買電による電力または蓄電池からの電力になります。
太陽光発電システムを設置した住宅で停電が発生した時の豆知識
一般的な太陽光発電システムは、蓄電池がない建物で停電が起きた場合に必ず停電が発生します。これはパワコンが、電力会社からの電力供給や蓄電池からの電力供給で稼動しているからです。
停電時の太陽光発電システムは、単独で太陽光発電を行うことができないので、パワコン本体についている切り替えスイッチやボタンを操作して、太陽光パネルから直接電気供給が行えるように手動で切り替える必要があります。切り替えるまでは太陽光発電を行うことができず、発電した電気も使用することができません。
停電中に太陽光発電で得られた電気は、専用のコンセントで給電することになりますが、大体は冷蔵庫に一箇所と、ワンフロアの数箇所に限られています。(室内設置型パワコンの場合は、パワコン本体にコンセントが設けられていることが多いです)
てっきり、太陽光の電気でパワコンを動かしてるんだと思ってたよ
太陽光発電で蓄電池が満充電になると発電が停止
太陽光発電システムで得た電気を蓄電池に充電し、蓄電池の残量が満タンになると太陽光発電が停止することを確認しました。停止してしまうのは、過発電による安全対策でしょうか。
メーカーの説明どおり蓄電残量が98%あたりで充電が停まり、太陽光発電量も0kWと表示されます。その後、蓄電池からの放電が始まり、残量が減ってくる(92%)と再充電が開始される事を確認できました。
停電時の連続出力は最大で5kW
定格出力は5kWなので、電気ポット給湯とエコキュート給湯、IH調理器を強設定にして検証してみました。3つ合わせて3.3kW消費を10分間連続出力できることを確認できました。
後日再検証したところ、4.1kW消費を10分間 連続出力できることを確認できました。
テスラの蓄電池に人気があるのは、何も価格だけではありません。通常時&停電時でも、最大で5000Wまで出力できます。特定負荷タイプの蓄電池や、全負荷型でも安価な蓄電池や容量の低い蓄電池での場合、最大で1500W~3000Wまでの製品が多数です。停電時だけ出力が低い製品も数多くあります。
出力容量が大きいと、たくさんの家電を同時に使用できるので、家族で譲り合いをしたりイライラで困ることはありません。
瞬間的に消費パワーが上がり過負荷状態になると電力供給が停止
今回の停電検証では、IH調理器・電気ポット給湯・エコキュート給湯の3家電を同時にスタートして、瞬間的な過負荷状態を作ってみましたが電力供給の停止には至りませんでした。
停電していない時でも、過負荷状態が続くと電力供給が停止することがあります。当家の環境では、過去に床下暖房とIH調理器と電子レンジを同時に使用すると発生する時が何度かありました。
この時のモニター画面は、蓄電池からの供給はされずに買電されます。また蓄電池本体は通常緑色の光が点灯していますが、問題が発生すると数十分間点滅します。
生活する上で必要な家電やネット回線の確認
テレビ視聴、インターネット回線
家電機器
電力消費による蓄電池残量の動向
17日の0時から18日の12時までに発生した主な電力の変化についてお伝えします。
17日(0時の停電スタート時点で残量55%)
- 6時前に温水を使用した洗濯
- 8時~12時までエアコン冷房
- 13時頃にIH調理器・電気ポット給湯
- 12時40分~13時30分頃までエコキュート給湯
- 19時30分頃にIH調理器・電子レンジ
24時間後の残量は30%になりました。
蓄電池モニター画像
停電が始まった0時から21時までの蓄電池情報
1日の太陽光発電量・消費電力量・蓄電池残量グラフ
17日の電力結果
太陽光発電量:11.4kWh 消費電力量:13.5kWh
0時の時点で蓄電池残量が55%で朝6時で35%でした。1日中厚めの曇り空でしたので、太陽光発電だけで蓄電池を満タンにすることができず15時で67%です。明るい時間帯に調理機器やエコキュート給湯も行いましたので、21時で47%、24時前では31%という結果になりました。
こんな日でもエアコンなどの空調機器や、調理機器を使用しなければ24時間後の残量を50%は維持できます。
停電発生時の蓄電池モニター映像
テスラアプリの通常から停電した直後のモニター画面を1分間の動画にしてみました。
停電復旧後の動作
丸一日の停電検証がおわり、屋外ブレーカーを上げて通常の状態に戻す作業を行いました。
停電が復旧した時の動作
テスラパワーウォールは停電から復旧するとどのように動作するでしょうか(動画:7秒)
送電ブレーカーを上げても何ら変化はありませんでした。
こちらの蓄電池は停電から復旧したあとは、5分ほど再度停電しないか様子をみて影響がなければ自動で系統電源に切り替えられます。復旧してから6分後あたりに一瞬電気が切れて切り替わるのを確認できました。
停電時は切り替えに5秒ほど掛かるけど、復旧時は一瞬なんだね
停電解除後の蓄電池動作
蓄電池の直接供給から系統電源に切り替えられると、蓄電池はスタンバイ状態になり2分ほど系統電源から電気を供給します。
その後、通常通り蓄電池から電気を供給(放電)をはじめます。系統電源&蓄電池電源とリンクされた状態だと思われます。
当サイトでは、パワーウォールのFAQも書いています。独自で調査した事も記載していますので、気になる事があればこちらもご確認ください。
さいごに・・・
「電気代を0にできる条件」の記事でもありますように、太陽光13kW+蓄電池13.5kWの環境では停電していても1日中蓄電池の電気だけで生活を行うことを確認できました。また生活に必要な家電設備等の使用にも全く問題がなかったので、これからいつ停電が発生してもオフグリッド生活が可能で不安はありません。
ただし、今回の検証のように悪天候な日が続くと電気の自給自足が難しくなりますので、その辺は空調設備などをオフにしたりして電気の節約を行うことで、数日間の停電にも対応することができます。
また運営者が不安視していた太陽光発電による蓄電池への充電に関しても、全く問題ありませんでした。ただし今回は未確認の事案が複数ありましたので、近日中に検証して皆さんに公開できたらと思います。
今から太陽光 or 蓄電池を検討される方に言いたいです。
当ブログでは、こんな方にはオススメできません
理由は簡単で、コスパが悪いから!!
・とりあえず安くていいから蓄電池の容量は5kWくらいで設置したい方
・現在太陽光発電設備のついてない方(太陽光と蓄電池セットで導入は除く)
テスラ製蓄電池以外を検討中でしたら、定番の「タイナビ」でお見積もりがオススメです。こちらも全国対応しています。
青だんごむしがオススメできる蓄電池の業者さんを見つけました。
「おてがるでんち」です。他社見積に対抗している事が斬新です。
「業界最安値水準」のおてがるでんちは、電気の自給自足に必要な大容量の蓄電池が他社より安いです。
当ブログを見てくれている方は、電気の自給自足に興味がある方々だと思いますので、自給自足に必要な大容量の蓄電池を購入するなら他社よりも安価で設置できるおてがるでんきがオススメです。
もしかしたら価格次第ではテスラの蓄電池よりも、コストパフォーマンスが良いかもしれません。
おてがるでんきで取り扱っている蓄電池は、全て日本メーカーの蓄電池なので、地域の補助金にも対応しています。補助金を差し引くと、もしかしたらテスラの蓄電池よりも安い可能性があります!!
また業界では珍しく、他社さんとの見積もりに徹底対抗しています。有名なタイナビさんで見積もりしたあとに、おてがるに他社の見積書を見せたら更に安くなるかも!!
施工できる地域は、北海道と沖縄と離島以外であればどの地域でも大丈夫です。
太陽光パネル設置しているご家庭で、災害が多く停電しやすい地域の方や、10年間のFIT売電制度が終わりそうな方、電気の節電を気にしたくない方には、ぜひ一度見積もりをしてみてはいかがでしょうか。
電気料金が高騰中の今、一緒に電気の自給自足をはじめませんか??
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