【太陽光発電で元が取れないと困っている方に朗報】回収の計算式を変えれば元がとれるかも!?

今太陽光発電システムを家に設置されている方で、設置費用の元が取れている住宅ってどれくらいでしょうか。現実でいうと元が取れないと、悔やんでいる住宅のほうが多数ではないでしょうか。

でも皆さん、元を取る計算方法はどのようにされていますか?

もしかして、太陽光発電設置費用の回収=10年間の売電金額 で計算していませんか?

売電単価の低くなった今、新規で太陽光導入をを検討されている方の大半は、売電では太陽光の元がとれないと思われている方が多いです。でもそんなことはありません!!

実は計算方法を変えてみたら、元が取れている場合があります。(売電金額だけで設備費の回収を計算するのは今から紹介する3つの中で最も厳しい条件)

目次

太陽光発電で日中に消費した電気はタダではない

太陽光発電システムを導入している住宅で、日中に家で消費した電気というのは、タダではなく売電するはずの電気を使用しています。本当にタダになるのは、設備費用を全て回収しきったあとです。

当家が考える計算方法

私が実際に使用している計算方法は、太陽光発電した売電するはずの電気を自家消費しているので、

太陽光発電設置費用の回収計算=太陽光発電で自家消費した電力量を売電単価で計算+売電金額 が正解と考えています。

現在、毎月の自給自足結果で計算している方法は、まさにこの方法です。

これよりも緩くした場合(元が取れたと感じる)の計算方法

今までは売電金額の合計が設置費用を上回れば、元を回収することが出来たという考えでした。これを買電するはずの高い価格の電気を、太陽光発電で賄えたから払わなくて良かったと考えた場合はこのようになります。

太陽光発電設置費用=[自家消費量×買電単価]+売電金額

分かりにくいので、例をあげてみましょう。

2022年度の売電単価は17円ですが、電力会社からの買電単価は平均で25円以上です。

例えば、月に太陽光発電で1000kW発電しました。日中の自家消費で200kW使用されて、残り800kWが売電されました。

回収金額の出し方は・・・

今勘違いされている方の考え方

1kW 単価17円の売電金額で13,600円

※自家消費分はタダで売電金額だけをみた考え方

青だんごむし家の考え方

[自家消費量200kW ×売電単価17円(3,400円)]+売電金額(13,600円)で17,000円

※売電するはず(17円)の電気を自家消費した考え方

緩い考え方

[自家消費量200kW ×買電単価25円(5,000円)]+売電800kW(13,600円)で18,600円

※買電するはず(25円)の電気を太陽光発電で自家消費して、電気料金の負担が軽くなった考え方

回収する計算を、売電金額のみの場合と緩い考え方で比較すると、大きな差を確認することができます。

電気代が高騰している今、緩い考え方のほうが現実的に合っています。

現実的な電力プランで計算

現実的な単価で計算してみた場合ですが、基本料金0円の電気プランの場合、1kWの買電単価が40円くらい(固定単価28円+燃料費調整額8円+再エネ賦課金3.45円)なので、上の条件で緩い計算してみるとこうなります。

自家消費量×買電単価で8,000円+売電13,600円=21,600円

更に太陽光発電で蓄電池に充電した上で自家消費した場合、大体400kWになります。

自家消費量×買電単価で16,000円+売電10,200円=26,200円

太陽光発電の電気で自家消費するほど、お得になることが理解できるかと思います。それで買電単価が上がれば、もっとお得な状態になります。

青だんごむし家の太陽光+蓄電池設置費用が10年で回収できるか計算

この3パターンの考え方で、太陽光発電システムと蓄電池の設置費用を回収できるのか概算で調べました。

想定した電力プランは、基本料金0円、買電単価1kW(通常単価+燃料費調整額+再エネ賦課金):45円

基本データ

2021年11月~2022年10月までの1年間合計した実データを使用し、発電量・自家消費量・売電量は蓄電池アプリで算出、買電した電気料金は実際の請求金額から算出しました。

設置した太陽光パネル容量は12.96kW 蓄電池は13.5kWです。売電単価は21円です。

設置費用は、太陽光パネル本体で215万円、太陽光設置費も入れたら合計280万円、蓄電池も入れたら合計470万円です。

2021年11月~2022年10月までの1年間の実データ

太陽光発電量:16,645kW
発電した電気で自家消費量:5,818kW
売電量:10,827kW
買電量:1,223kW

買電量が多いのは、冬季に稼動していた床下暖房の影響です。2022年度以降は電気代高騰のため、床下暖房の稼動は行いません。床下暖房の消費電力は以下ページでお伝えしています。

3つの回収パターン

今勘違いされている方の考え方

1kW 単価21円の売電金額で227,367円

青だんごむし家の考え方

自家消費量5,818kW ×売電単価21円+売電金額で349,545円

緩い考え方

[自家消費量5,818kW ×買電単価45円]+売電10,827kWで489,177円

※家庭消費量と自家消費量は別です。

(家庭消費量とは、家庭で使用した全電力です。自家消費はそのうち太陽光発電で得た電力です)

これを単純計算で10倍(10年相当)にしたら

従来どおりの考え方 ⇒ 227万円

青だんごむし家の考え方 ⇒ 349万円

緩い考え方 ⇒ 489万円

電気料金 ⇒ 50万円

緩い考え方で計算したら、蓄電池代も何とか10年以内に元が取れることになりました。

太陽光発電で自家消費量を増やしていけば買電量が減ってお得で、買電単価が上がればもっとお得になるので、設置費用の回収ができて、尚且つ元がとれる期間が短くなると考える事もできます。

2022年9月以降のイシンホームでリース契約した場合に費用回収できるか計算

イシンホームで太陽光発電システムをリースで契約する場合、2022年9月から円安による物価上昇のためリース代が3割ほど上がりました。

この場合でも元が回収できるのか検証してみます。当家と近い容量のパネルを設置した場合でみてみます。

また、太陽光設備だけを導入した場合と、蓄電池も導入した場合の比較も行います。

想定した電力プランは、基本料金0円、買電単価1kW(通常単価+燃料費調整額+再エネ賦課金):45円

基本データ

太陽光パネル容量は12.8kW 蓄電池は13.5kWを設置した場合で、売電単価は17円です。

設置費用は、太陽光パネル本体で262万円、太陽光設置費も入れたら合計326万円、蓄電池も入れたら合計516万円です。

当家のパネル量より少し少ないですが、住宅の断熱気密性能が2020年度よりも格段に良いので、これを配慮して仮定のデータを算出しました。

2021年11月~2022年10月までの1年間の合計データ(仮定)

[蓄電池なし]
太陽光発電量:16,600kW
発電した電気で自家消費量:1,500kW(1日あたり4.1kW)
売電量:15,100kW
買電量:3,200kW

[蓄電池あり]
太陽光発電量:16,600kW
発電した電気で自家消費量:4,500kW(1日あたり12.3kW)
売電量:12,100kW
買電量:200kW

※仮定データなので、参考程度にご確認ください

3つの回収パターン(蓄電池あり/なし)

今勘違いされている方の考え方

1kW 単価17円の売電金額で256,700円(蓄電池なし)
1kW 単価17円の売電金額で205,700円(蓄電池あり)

青だんごむし家の考え方

自家消費量1,500kW ×売電単価17円+売電金額で282,200円(蓄電池なし)
自家消費量4,500kW ×売電単価17円+売電金額で282,200円(蓄電池あり)

緩い考え方

[自家消費量1,500kW ×買電単価45円]+売電15,100kWで324,200円(蓄電池なし)
[自家消費量4,500kW ×買電単価45円]+売電12,100kWで408,200円(蓄電池あり)

これを単純計算で10倍(10年相当)にしたら

従来どおりの考え方 ⇒ 256万円(蓄電池なし)、205万円(蓄電池あり)

青だんごむし家の考え方 ⇒ 282万円(蓄電池有/無)

緩い考え方 ⇒ 324万円(蓄電池なし)、408万円(蓄電池あり)

電気料金:144万円(蓄電池なし)、9万円(蓄電池あり)

緩い考え方で計算すると、太陽光発電設備は10年以内に元はとれるけど、蓄電池代は元が取れないことが分かります。これは、断熱気密性能の向上で冷暖房に必要な電力量が少なくなるからです。床下暖房は設置せずエアコンだけ賄う場合になります。

とはいっても、やはり売電単価が低いことと自家消費量が少なくなったことで、一番緩い状態で計算してもギリギリ元が取れるかもというのは導入するかどうか迷うところです。

ですが、来年から1kWあたり買電単価が50円(固定28円+燃料費18円+再エネ3.6円)を超えてくる場合があれば、緩い考え方でも蓄電池の導入で蓄電池の元がとれる可能性が高くなりますので、検討する価値はあります。

まとめ

皆さんが勘違いされている、太陽光発電設備を売電収入で元をとる計算式は厳しい条件であることをご理解いただけたと思います。売電収入だけで設備の元をとれる方というのは、2014年~2018年に固定売電20年で契約されている方のみです。

売電収入だけで計算せずに、自家消費で買電しなくてもよかった電力会社の単価で計算すれば、太陽光発電の訪問営業のようなぼったくり価格でない限りは、価格売電期間の10年以内に元をとってしまうことが可能です。

そんな緩い考え方も、あってよいのではないでしょうか。

青だんごむし

これから電気の自給自足を目指したい方、太陽光パネルが設置されていて電気代高騰の影響を軽くしたい方、大き目の蓄電池がオススメ

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